創価学園で卒業式 池田先生が祝福の和歌とメッセージ

 創価学園の卒業式が16日、東京・関西の高校、中学校、小学校で、それぞれ開催された。創立者の池田大作先生は祝福の和歌とメッセージを寄せ、「一人一人に勝利の月桂冠を」と称賛。「『価値創造』の生命を限りなく発揮し、人類の未来を、希望へ平和へ繁栄へ、勇敢に開拓していただきたい」と呼び掛けた。

 卒業の朝。晴れの日も、雨の日も、友と歩いた“武蔵野の哲学者の道”と“交野の一本道”。それも今日で最後と思うと、踏みしめる一歩一歩に重みを感じる。
 
 3年、6年、12年の学園生活、そしてコロナ禍に直面したこの一年。どんな時も嘆かず諦めず、青春の努力を重ねてきた卒業生たちの表情は、マスク越しにも分かるほど、晴れやかに輝いていた。

創価高校の式典。卒業生は「栄光のパイオニア1期生」の誇りを胸に、苦難に負けず前進してきた(東京・小平市の創価学園・池田中央体育館で)

 東京・創価高校のある男子卒業生は「ここまで育ててくれた父、そして母に感謝を伝えたい」とほほえむ。中学3年生の時に最愛の母をがんで亡くした。だが、学園生として誇れる道を歩むことが、母への親孝行になると決意する。高校では、生徒会の一員に。コロナ禍の中で各種行事の実行委員としても奮闘し、両親と同じ「人に尽くす生き方」を学園で学んだ。
 
 関西創価高校のある女子卒業生は「一生涯の友情」を学園で結んだ。中学生の時、不登校を経験。その日々に友が寄り添い、両親も支えてくれた。感謝の思いを胸に学問に挑み抜き、高校では最優秀の成績を収めるまでに成長。勉強だけでなく、学園行事などで活躍する「救護班」や、地域のボランティアにも取り組んだ。今、使命の舞台への飛翔を誓う。

関西創価高校の式典。卒業生は、創立者の開いた平和の大道をさらに広げゆくことを固く約し合った(大阪・交野市の関西創価学園・池田講堂で

 創立者・池田先生はメッセージで語り掛けた。東西の卒業生は、打ち続く試練に負けず、新しき学園の伝統を堂々と切り開いてくれた――と。
 
 文部科学省の教育事業「スーパーグローバルハイスクール」の指定期間(5年)満了を迎えた東京高の卒業生は、探究学習の集大成として、英語と日本語によるポスターセッションを実施。英語検定1級、準1級、2級に、合計して約半数の生徒が合格した。東京中は、英検の準1級、2級の合格者を多数輩出。準2級に約7割の生徒が合格し、過去最高の結果を残した。

授与された卒業証書を手に、喜びの笑顔を浮かべる関西創価中学生(交野市で)

 関西高では、英検1級、準1級、2級に合わせて約半数が合格。作文コンテスト等でも多数入賞した。関西中では、読書に多くの生徒が挑戦。初の英検1級合格者が誕生した。
 
 東西の創価小学校の卒業生は、入学時に創立者と立てた“勇気・えがお・学びの太陽をもとう!”との約束を胸に、大成長の6年間を過ごした。
 
 卒業生は、クラブ活動でも見事な活躍を見せ、新時代を開いた。

友情の絆を胸に、向学と親孝行の青春を誓った創価中の卒業生(小平市で)

 創価高校(東京・小平市)の式典(51期)では、創立者賞が中沢大樹さん、田中愛乃さんにそれぞれ贈られ、塩田校長があいさつ。卒業生が「出発の誓い」を力強く述べた。
 
 創価中学校(同)の卒業式(51期)では、江間校長の後、卒業生代表が抱負を語り、創立者栄冠賞が紹介された。
 
 両式典で、谷川学園理事長が、世紀を開く世界市民として幸福勝利の人生をと述べた。
 
 東京創価小学校(小平市、国分寺市)の式典(40期)では、山﨑校長の後、中川東京学園長があいさつした。
 
 一方、関西創価高校(大阪・交野市)の卒業式(46期)では、杉本校長の式辞に続き、卒業生の代表が「出発の誓い」を披露。創立者賞が仲井壮汰さん、水野李穂さんに贈られた。

誇らしげに証書を手に持つ関西創価小学校の卒業生が記念のカメラに。希望の未来へ一歩を踏み出す

 関西創価中学校(同)の式典(46期)では、木下校長の後、代表が「創価の誓い」を高らかに。両校の卒業式には、武田関西学園長が出席し、学園生の誇りを胸に、道を開く挑戦をと門出を祝った。
 
 関西創価小学校(大阪・枚方市)では、松井校長のあいさつに続き、卒業生(38期)が「旅立ちの言葉」を朗らかに発表した。
 
 また各会場では、牧口賞、創価池田女子大学賞、セトゥ・バスカラ学園賞、ガンジー平和賞、マカオ大学最優秀賞、魯迅青少年文学賞、冰心青少年文学賞などの受賞者の紹介も行われた。

東京創価小学校の卒業生が記念撮影。友との6年間の思い出を胸に、次なる舞台での成長を誓う