君よ忍耐と探究の翼で飛躍を

一、最も信頼する学園生の皆さん、晴れの卒業、誠におめでとう! 全力で応援くださった保護者の方々に、心から感謝とお祝いを申し上げます。
教員の先生方、職員の方々、いつもいつも、ありがとうございます。
卒業生の皆さんは「栄光のパイオニア1期生」との自覚で、打ち続く試練に負けず、新しき学園の伝統を堂々と切り開いてくれました。私は、一人一人に勝利の月桂冠を贈り、その凜々しき顔を命に刻みつける思いで見守っております。皆、本当によく頑張り通しました。

どんな烈風も力に変え 希望の未来の開拓へ!
一、今日は、新時代のパイオニアたる皆さんに、「忍耐と探究の翼で、新たなる生命の飛躍を!」とエールを送ります。
わが学園は、アメリカ航空宇宙局(NASA)の教育プログラム「アースカム」に参加し、世界一の回数を重ねています。先月、このNASAの探査車が火星に着陸し、地球外生命の可能性などの胸躍る探究を開始しました。探査車の名は「パーシビアランス(忍耐)」です。まさに人類は、失敗を恐れず忍耐強く困難を突破し、未知の世界へ探究を貫いてきました。
私は、人類初の月面着陸(アポロ計画)の総責任者ジャストロウ博士との語らいを思い起こします。博士は“生命は厳しい逆境との苦闘を勝ち越える中でこそ、創造的に成長し発展する”と洞察されていました。
皆さんはコロナ禍という苦難を耐え抜き、学び抜きました。その中で、どれほど強く鋭く若き英知を磨いたか。どれほど深く温かく友情の連帯を結んだか。苦労は全て青春の宝です。皆、誇り高く胸を張ってください。
皆さんには、学園で鍛え上げた忍耐と探究の翼があります。この負けじ魂の翼をいよいよ逞しく広げて、人生と社会のどんな烈風も、さらなる高みへ飛躍する力に変えていただきたい。
そして、これからの十年、自らの「創価」の生命、すなわち「価値創造」の生命を限りなく発揮し、人類の未来を、希望へ平和へ繁栄へ、勇敢に開拓していただきたいのです。

一、ロシアを代表する宇宙飛行士のセレブロフ博士と私は、大いなる青春の夢を叶えるためには、頑健な身心をつくってほしいと語り合いました。
皆さんは、まず「丈夫になる」と一念を決めて、大宇宙のリズムに合致し、聡明に快活に工夫しながら、健康第一で学び進んでいってください。
君たちと私の命は一体不二です。どこまでも一緒です。皆さんとご一家の幸福と勝利を祈り抜いていきます。
結びに、はなむけの和歌を贈ります。
宇宙大 無限の力を 君 持てり 信じ託さむ 勝ち切る勇気を






