創価学園卒業式への池田先生のメッセージ

君よ忍耐と探究の翼で飛躍を

さらなる飛躍を約し合い、角帽を高く投げ上げる創価高校の卒業生

 一、最も信頼する学園生の皆さん、晴れの卒業、誠におめでとう! 全力で応援くださった保護者の方々に、心から感謝とお祝いを申し上げます。
  
 教員の先生方、職員の方々、いつもいつも、ありがとうございます。
  
 卒業生の皆さんは「栄光のパイオニア1期生」との自覚で、打ち続く試練に負けず、新しき学園の伝統を堂々と切り開いてくれました。私は、一人一人に勝利の月桂冠を贈り、その凜々しき顔を命に刻みつける思いで見守っております。皆、本当によく頑張り通しました。

関西創価中学校の卒業式。木下校長が「世界に羽ばたく人材に」と望んだ

どんな烈風も力に変え 希望の未来の開拓へ!

 一、今日は、新時代のパイオニアたる皆さんに、「忍耐と探究の翼で、新たなる生命の飛躍を!」とエールを送ります。
  
 わが学園は、アメリカ航空宇宙局(NASA)の教育プログラム「アースカム」に参加し、世界一の回数を重ねています。先月、このNASAの探査車が火星に着陸し、地球外生命の可能性などの胸躍る探究を開始しました。探査車の名は「パーシビアランス(忍耐)」です。まさに人類は、失敗を恐れず忍耐強く困難を突破し、未知の世界へ探究を貫いてきました。
  
 私は、人類初の月面着陸(アポロ計画)の総責任者ジャストロウ博士との語らいを思い起こします。博士は“生命は厳しい逆境との苦闘を勝ち越える中でこそ、創造的に成長し発展する”と洞察されていました。
  
 皆さんはコロナ禍という苦難を耐え抜き、学び抜きました。その中で、どれほど強く鋭く若き英知を磨いたか。どれほど深く温かく友情の連帯を結んだか。苦労は全て青春の宝です。皆、誇り高く胸を張ってください。
  
 皆さんには、学園で鍛え上げた忍耐と探究の翼があります。この負けじ魂の翼をいよいよ逞しく広げて、人生と社会のどんな烈風も、さらなる高みへ飛躍する力に変えていただきたい。
  
 そして、これからの十年、自らの「創価」の生命、すなわち「価値創造」の生命を限りなく発揮し、人類の未来を、希望へ平和へ繁栄へ、勇敢に開拓していただきたいのです。

ロシアの宇宙飛行士セレブロフ博士夫妻を創立者・池田先生ご夫妻が歓迎(2003年1月、東京・信濃町の旧・聖教新聞本社で)。博士夫妻はこの訪日の折、東西の創価学園を訪問し、学園生と交流のひとときを過ごした

 一、ロシアを代表する宇宙飛行士のセレブロフ博士と私は、大いなる青春の夢を叶えるためには、頑健な身心をつくってほしいと語り合いました。
  
 皆さんは、まず「丈夫になる」と一念を決めて、大宇宙のリズムに合致し、聡明に快活に工夫しながら、健康第一で学び進んでいってください。
  
 君たちと私の命は一体不二です。どこまでも一緒です。皆さんとご一家の幸福と勝利を祈り抜いていきます。
  
 結びに、はなむけの和歌を贈ります。

 宇宙大
  無限の力を
   君 持てり
  信じ託さむ
    勝ち切る勇気を
東京校のキャンパスに咲いた寒桜の枝で羽を休めるメジロ(小平市で)
春の陽気に包まれた東京・創価学園のキャンパス。彼方には、卒業生の門出を見守るように富士山の姿が(東京・小平市で)
晴れの卒業を迎えた東京校の学園生たちが「哲学者の道」を朗らかに
万葉の天地に立つ関西創価学園のキャンパス。学園生は創立者の期待を胸に、英知を磨き、友情を育む(大阪・交野市で)
新たな誓いを胸に出発を切った関西創価高校の卒業生。凜々しき瞳を輝かせて