価値創造の英才を地球社会へ
きょう4月2日は恩師・戸田城聖先生の祥月命日。創価大学(東京・八王子市)は創立50周年を迎えた。半世紀にわたる創大の興隆の歴史は、学生の成長を願い続ける池田大作先生の深き慈愛と、その心に応えようとする創大生の奮闘によって切り開かれた。今回の記念特集では、近年の飛躍的な発展の様子やキャンパスに脈打つ先生の精神を描くとともに、『創価大学50年の歴史』への先生の「発刊に寄せて」㊦を掲載する。

地球一体化が加速し、コロナ禍という未曽有の世界的危機に直面する現代にあって、広い視野を持ち、新たな価値を生み出す人材の輩出を目的とした「大学のグローバル化」は、時代の要請となっている。
創価大学では開学以来、「人間教育の最高学府たれ」「新しき大文化建設の揺籃たれ」「人類の平和を守るフォートレス(要塞)たれ」との建学の精神のもと、人類の幸福と地球的諸課題の解決に貢献しゆく「創造的人間」の育成に力を尽くしてきた。
昨年には、牧口常三郎先生の『創価教育学体系』発刊100周年であり、SDGs(持続可能な開発目標)の達成期限である2030年に向けた、新たな指標となるグランドデザインを策定。「価値創造を実践する『世界市民』を育む大学」をテーマに、人間教育の世界的拠点の構築へ、着実に歩みを進める。
世界大学ランキング日本版「国際性」で2年連続トップ10入り
創価大学が提供する国際的な教育環境には、最近も高い評価が寄せられている。
イギリスの教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)」が先月25日に発表した「THE世界大学ランキング 日本版2021」で、創価大学は「国際性」の分野で9位となり、2年連続でトップ10入りを果たした。同分野は「外国人学生比率」や「日本人学生の留学比率」「外国語で行われている講座の比率」等をもとに格付けされるもの。総合順位も、昨年の75位から68位に上昇した。
また先月5日に公表された文部科学省の「スーパーグローバル大学創成支援」事業の中間評価では、最高評価に当たる「S」評価を獲得。2018年の中間評価に続き、2回連続で「優れた取組状況であり、事業目的の達成が見込まれる」との評価を得たのは、37校中、創大を含む4校のみだった。







今や創大は62カ国・地域の225大学と学術交流協定を締結し、学生総数の約1割を外国人留学生が占める。中国、タイ、韓国、フィリピンの4カ国に海外拠点を有し、留学のサポートや現地の教育機関との連携が充実するほか、語学学習プログラムの拡充や教職員の国際化に力を注ぐ。
グローバル教育の進展とともに、選抜型の国際会議や青少年交流事業に、学生が参加する機会も増加。国際寮も整備され、多様性豊かなキャンパスへ一段と進化している。
また就職支援にも定評がある。キャリアセンターを中心に、進路が決まった学生や卒業生による、きめこまかいサポート体制を整備。“後輩の道を開こう”と、例年、多くの学生が優良企業の内定を勝ち取り、高い就職率を誇っている。
民衆奉仕のリーダーも続々と誕生。本年3月までに司法試験合格者396人、公認会計士254人、税理士235人、外交官65人、看護師380人、社会福祉士76人を輩出している。教員採用試験の合格者は延べ7900人を超えた。
さらに、年頭の箱根駅伝で往路優勝、総合準優勝の快挙を成し遂げた駅伝部、多数のプロ選手を輩出する硬式野球部をはじめ、スポーツ、芸術でも活躍が目覚ましい。
池田先生は呼び掛けている。「遠大なる未来を思えば、創立50周年も、いまだ草創期」「創価教育の真価は、“いよいよ、これから”と心新たに誓い合おう」(「発刊に寄せて」)――と。
次の50年、そして22世紀、23世紀を目指して、創立50周年の「4・2」から、創価大学は新たな一歩を力強く踏み出す。

