【大阪】古豪・関西創価8強進出 2001年センバツ4強メンバー小野哲平監督「毎日、明日決勝のつもり」

生野を7回コールドで下して8強進出を決めた関西創価ナイン

◆第104回全国高校野球選手権大阪大会 

▽5回戦 関西創価7―0生野=7回コールド=(26日・万博記念公園野球場)

 関西創価が、生野を7回コールドで下して8強進出を決めた。関西創価は初回1死二塁から、高義博遊撃手(3年)が左前へ適時打を放ち先制した。5回には5安打を集中させ、打者9人の猛攻で3点を奪取。6回にも2点、7回に1点を加えてリードを広げた。投げては先発した背番号9の柴田俊太(2年)が5回無失点。スタメンマスクから2番手のマウンドに上がった、崎坂俊介主将(3年)が2回を投げて0封リレーで締めた。

 関西創価OBで2年前から部長を務め、今年6月1日から指揮官に就任した小野哲平監督は、同校が唯一、甲子園に出場した2001年センバツで「2番・二塁」のレギュラーを担った4強メンバーだ。コロナ禍で、練習時間が2時間半と限られるなか「うちは球速130キロ前後の投手しかいない。夏を勝ち進むためにはバッティング。10―9の展開を考えてきた」。就任直後から守備練習を打撃練習中に兼ねるなどして、マシン、ティー、素振りで1人1日1000スイングを課してきた。その成果も出た、この日のコールド勝ちに指揮官は「ピッチャーの柴田が粘り強く投げて、攻撃のリズムを呼んでくれた」とたたえた。

 先発した柴田を好リードした後、自らがリリーフして勝利を決めた崎坂は、打っても5番打者で1安打を放ち、主将としてもチームをけん引する“一人三役”の活躍ぶり。指揮官が「精神的支柱」と信頼を寄せる背番号2は「このチームはエースが140キロを出すわけでも、4番がバンバン、ホームランを打てるわけでもない。一戦一戦、くらいついていくだけ。監督さんからは、甲子園に行くチームは常に決勝を戦う気持ちでやっていると。明日が決勝戦と思って、日々の練習、試合をやっている」と覚悟を明かした。

 同校の夏の最高成績は府4強。厚い壁の打破にあと2勝、悲願の聖地にはあと3勝だ。選手とともに寮生活を過ごし、自身も「毎日、明日が決勝戦のつもり」と午後10時就寝、午前6時起床を率先する小野監督は「大阪桐蔭さんや履正社さんなど強豪はいるが、同じ高校生なんだ、と言い聞かせてやってきた。相手じゃなく、自分たちの野球をしっかりやっていく」と力を込めた。

スポーツ報知